山口市の湯田温泉や大内文化ゾーンを巡回する「観光周遊バス」の運行が1日から始まった。阿知須のきらら博記念公園を主会場に開かれる第35回全国都市緑化やまぐちフェア(山口ゆめ花博)の来場者をメインターゲットに、11月末まで土日・祝日に1日8便を走らせる。
第1便の運行に合わせて、同日午前8時15分から起点となる湯田温泉バス停前で出発式があり、渡辺純忠市長と、運行を受託した防長交通の松村喜裕社長が、21人の乗客に花博の入場券などの記念品を手渡した。出発時には、狐の姿をした湯田温泉のマスコットキャラクター「ゆう子」も加わって手を振りながら見送った。
乗客第1号となった青木弘實さん(70)=矢原=は、「バスに乗るのは久しぶり。50年近く訪れていない雪舟庭をじっくりと堪能したい」と話していた。
周遊バスには、やまぐち萩往還語り部の会の観光ボランティアガイドが添乗。第1便では大久保恵美子さんが、車内で大内文化を紹介したり見どころを案内したりした。
渡辺市長は「山口の魅力を十分に味わっていただくためのツールの一つ。山口の観光の質を高める出発点としたい。多くの人に利用いただければ」と期待感を示した。
周遊バスは湯田温泉を始発・終点に、途中、県美術館前、香山公園五重塔前、菜香亭前、雪舟庭(常栄寺)前など既存の停留所に止まる。路線延長は約13㌔で、約50分で巡る。期間中は大人500円、子ども250円で乗り放題になる1日乗車券を発行する。
計7カ所のバス停の標識には、時刻表のほか、最寄りの史跡や名勝がデザインされ、お勧めスポットも紹介されている。
問い合わせは防長交通山口営業所(電話083-922-2555)へ。