山口市秋穂二島でエビ加工業を手掛ける山世水産(渡壁寛治代表)は、クルマエビの豊かな風味を味わえるたれ「山口の恵・車えびみそ漬けの雫(しずく)」を新たに開発。29日から道の駅あいおで販売を始めた。28日に同駅でお披露目会を開き、地元住民らにたれを用いた料理を振る舞った。
同社の定番商品「車海老の味噌漬け」の製造過程で発生するドリップ液を煮詰め、エビの風味を増した全国でも類を見ないたれ。
国産のクルマエビを使用しており、たれにも微細な身や殻が含まれている。県産業技術センターで分析した結果、クルマエビに特徴的なアミノ酸が含まれ、うま味やこくが強いことも判明した。
ドリップ液はこれまで廃棄していたが、2年前に渡壁代表が商工会に相談。当時、地域おこし協力隊として活動していた西倉慎顕さんからアドバイスを受けながら、試行錯誤を重ねて完成させた。
渡壁代表は「和食でも洋食でも、どんな素材にも合う。たれを利用して新たな郷土料理が生まれれば」と思いを語った。
約5000匹、およそ100キロのクルマエビから35本分しか製造できない貴重なたれで、今年は約100本を生産。来年は年間300本を目指している。1本190グラムで、価格は972円(税込み)。
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クルマエビのうま味凝縮の「たれ」開発 山口市
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