Quantcast
Channel: 宇部日報 このまちメディアWeb
Viewing all articles
Browse latest Browse all 15384

山陽小野田で「健康と長寿」のフォーラム

$
0
0

山陽小野田市主催の「健康で長生きのまちづくりフォーラム―スマイルエイジングin山陽小野田」は26日、山口東京理科大で開かれ、参加した約270人が笑顔で長生きするために頑張ることを誓った。同大共催。

同市では100歳になっても健康で笑顔があふれる健康長寿社会を迎える地域づくりを目指しており、フォーラムはその実現のために役立つ知恵を広めようと開催した。

要介護認定者数の推移や健康寿命など各種データに基づく「市の健康を取り巻く現状」の説明の後、講演があり、東京理科大薬学部の上村直樹教授が「医師に聞きにくい薬の話―知って安心!薬と上手に付き合うコツ」のテーマで話した。

上村教授は元気で長生きのこつについて食事、睡眠、運動の要素に加えて薬を上手に利用することを提案。「食事に関しては栄養補助食品を加えるなどし、運動については知らないうちに楽しみながら体を動かせるガーデニングがお薦め」とした。薬の適正な利用方法についてもアドバイスした。

山口東京理科大の大庭尚子講師は「健康づくりのために運動は欠かせない!?」の演題で講演。適度な運動として男性は1日9000歩、女性は8000歩ほど歩くことを提案。「現状より1000歩、時間にして10分ぐらい余分に歩いたら目標をクリアできる。コンビニに行く時に車ではなく歩いて行って」と勧め、速く歩くほど長生きできるデータも示した。

パネルディスカションでは「笑顔で年を重ねていくために―健康で長生きのまちづくりに向けて」をテーマに、パネリストとして藤田剛二市長、西村公一小野田医師会会長、武田健山口東京理科大薬学部長、上村教授が登壇した。

西村会長は医師の立場から「定期的な健診で自分の健康状態を知り、健康増進のノウハウを学び実践することが大事。医薬連携が患者に還元され幸せにもつながる。かかりつけ医、かかりつけ薬局を積極的に利用して」。武田学部長は薬学部の役割について創薬科学、医療・臨床薬学に加え病を予防する社会健康薬学が注目されていると紹介。「さまざまな体の不調を来す慢性炎症の軽減と解消のためには、そうした予防医療と環境、食事、運動面からのアプローチが必要」と指摘した。

上村教授は市立大学で薬学部があるのは名古屋市と山陽小野田市だけとし「薬学部は地域住民の健康に結び付く学部。今後、市民がどんどん大学を利用するような環境整備を」と訴えた。藤田市長は「地域の特性を生かしたまちづくりを進めているが、その特性とはまさに薬学部。健康、ウエルネスとは身体だけでなく心もそして社会的にも良好であること。人生百年時代を迎え、笑顔で年を重ねるスマイルエイジングの取り組みに向け、このフォーラムをキックオフとしたい」と力強く宣言した。


Viewing all articles
Browse latest Browse all 15384

Trending Articles