林業分野における現場技能者の担い手確保に向け、県が初めて企画した即戦力短期育成塾が9日、山口市宮野上の県林業指導センターで開講した。10~50歳代の受講生12人が、10月8日までの60日間、現場で必要な知識や技術を身に付ける。
式では島谷雅治センター長が、戦後に植栽した人工林の多くが利用期を迎え、県産木材の安定供給への期待が高まっている一方、現場技能者の減少や高齢化などによる課題を挙げ、「県の林業を引っ張っていく優秀な人材に成長されることを期待している」と激励した。
受講生を代表して萩市地域おこし協力隊員の平田貴紀さん(24)が「一日でも早く即戦力となれるよう研修に全力で取り組みたい」と決意を述べた。
この日は、県内林業の現状や課題を学んだ後、萩市の現場を視察した。今後は、講義や実技を通じて現場で必要な資格の取得や、高性能林業機械の基本操作などを習得する。
県によると、県内の森林組合に所属する現場作業員数は2007年度が706人、17年度は318人と、10年間で388人も減っている。