テロ対策を万全にしたい
宇部での勤務は初めて。健康づくりのため官舎から新町の庁舎まで20分かけて自転車で通う。「真締川沿いの桜並木に感動した。温暖で雰囲気も良く、すてきな町。皆さんが安心して暮らせるように努めたい」と意気込む。
高校卒業後、京都府舞鶴市の海上保安学校で1年間学んだ後、香川県の坂出海上保安署に配属された。以降、山口県東部を含む中・四国地方を管轄する第6管区内の保安部に勤務した。
尾道海上保安部では、1999年ごろに多発した密航事件を担当。貨物船の立ち入り検査で22人の中国人密航者を摘発した。「通訳の手配、勾留場所の用意など事後処理に追われた」と振り返る。
4月に第7管区内の宇部署長に就任すると、直後にベトナム人の不法上陸事件が発生。宇部警察署と合同で迅速に対応し、解決させた。
趣味は高校時代から作り続けている機帆船の模型作り。仕事柄、引っ越しが多いため、力作は自宅で留守番中だ。「退職後にじっくりと楽しみたい」と話す。
宇部港長も兼務する。東京ドーム約830個分の広さを誇る国際港の安全確保を担う。「東京五輪・パラリンピックに向け、テロ対策を万全にしたい」