山口市の二島小(辻本紳一朗校長)の5年生11人は12日、同校近くの秋穂二島長浜地区にある干潟で、生きた化石と称されるカブトガニの幼生を観察した。
古里への愛着を育むことなどを目的に、県などの協力で昨年度から実施している。
児童は、山口カブトガニ研究懇話会の原田直宏代表(67)から「泥の表面にできる幼生がはった跡の三本の線をたよりに探して」とアドバイスをもらい、目を凝らして干潟を探し回った。捉えた幼生は甲羅の最大幅を定規で測るなどして観察した。
山縣美友さんは「生きたカブトガニを見るのは初めて。地元にカブトガニがいることは楽しいし面白い」と笑顔だった。
児童らは10月に2回目の調査活動を行い、1月の発表会で学びの成果を披露する。
山口湾には、毎年6月下旬から8月中旬にかけてカブトガニのつがいが訪れ、砂の中に直径約3㍉の卵を産みつける。約50日でふ化した幼生は、脱皮を繰り返しながら約10年間を干潟で過ごし、沖に出ていく。