宇部の見どころや食、土産物をPRし、韓国人観光客の満足度を高めるために運行する「宇部グローバル観光タクシー」が12日、初めての客を乗せて市内を走った。研修を受けたドライバーが、安全運転と笑顔で客をもてなした。
山口宇部-韓国・仁川間の国際定期便就航に合わせて、宇部DMO準備委員会(柳田英治委員長)が運行させている。タクシー会社8社が協力し、韓国人の好みや韓国語の簡単なあいさつなどを研修で学んだドライバー(計11人)が観光タクシーサービスを行う。モデルコース(昼3時間、夜2時間)を用意しているほか、客との話し合いで行き先を決めるフリープランも設けている。2~4人での利用が対象で、料金は1人2000円。
初めての利用者となったのは、同便で金浦市から訪れたパク・チョンヒョンさん(42)夫妻。パクさんは仕事で来宇したが空き時間ができ、宇部市職員から同タクシーのことを聞いてフリープラン(3時間)に申し込んだ。市の通訳が同行し、宗隣寺龍心庭や宇部蒲鉾を見学して、宇部ラーメンを味わったパクさんは「龍心庭の池の形が『心』という文字を思わせ、石が舟を表しているという住職の話は面白かった。興味を持つ韓国人は多いと思うので、もっとアピールするべきだ」と満足そうだった。
案内した中央交通の中原浩之さん(54)は「時間に余裕を持って運転することと笑顔を心掛けた。関心のある所を見て回れたと喜んでおられたので良かった」と話していた。
運行は韓国定期便が終了する3月24日まで。同委員会が事務局を置く宇部観光コンベンション協会は、ネット予約ができるように準備を進めており、さらなる利用拡大に努めていく。