原小(佐々木智子校長、280人)で12日、桂米多朗(よねたろう)さんによる落語の公演があった。古典落語の「まんじゅうこわい」と「牛ほめ」を披露したほか、衣装や道具の使い方も説明。子どもたちは、そばを食べる動作などをまね、日本の伝統芸能に親しんだ。
日本青少年文化センターが主催し、県青少年劇場小公演として実施。保護者や地域住民約50人も鑑賞した。米多朗さんは「落語家は着物を自分で着ることが仕事の一つ」「座布団は、ご縁がありますようにと、つながっている辺を客側にする」などと教えた。
手拭いや扇子の使い方も実演を交えながら紹介。子どもたちは、そばやうどんを食べたり、酒(ジュース)を飲んだりするジェスチャーに、見よう見まねで挑戦した。小話では「言葉を繰り返してオチをつける」「見る方角によって演じ分ける」などと伝えた。
落語の合間には、南京玉すだれを披露。米多朗さんに指名されて佐々木校長と中西昭博教頭も前に出て、ドタバタしながら「橋」や「魚」を3人で共演。小・中学生時代は野球選手に憧れていたという米多朗さんは、最後に「夢を持って生きて。嫌なことやつらいことを乗り越える勇気や力になるから」とエールを送った。
子どもたちはプロの話術に1時間笑いっ放し。松原奏真君(6年)は「落語を生で聞いたのは初めて。扇子をいろいろな物に例えるのに驚いた。落語のオチと南京玉すだれが面白かった。テレビでも落語を見たい」と話していた。